「ラストイニング」(小学館・中原裕・17巻〜)
かつて甲子園予選準決勝で審判・鶴ヶ島の故意の誤審に腹を立て、殴りつけた過去を持つ鳩ヶ谷圭輔。その後、インチキセールスマンとして生計を立てていたが、勤めていた会社が薬事法違反及び詐欺容疑で取り調べられ、一人責任を被り留置所入りとなってしまう。
その際、身元引き受け人となってくれたかつての恩師・狭山から、母校・彩珠学院高校の野球部監督へと声がかかったのだが、当の野球部は、経営が悪化する学園再建のため来年の夏甲子園に出場できなければ不良債権として取り潰される事となっていて・・・。
現在、春のセンバツ高校野球も開催中だし、タイムリーなお話ですな。
主人公の鳩ヶ谷(通称ポッポ)は、現役時代はキャッチャーをしていて、人間洞察力に長けている。その才能を使ってインチキまがいのセールスをしていた。
ってのが、いかにもマンガな設定でオモシロイ。
(実際にこんな人いたら、マスコミに洗い浚い暴露されて、無意味に叩かれちゃうよ。
世知辛い世の中ですなぁ。)
OB会や父母会の関わり方なんかも、いかにも最近っぽくて、ちょっとイラっきます。
親が過保護すぎるし、学校に責任を押し付け過ぎ。
ホントに子供が可愛いんだったら、もっと突き放して、自分で考えられるだけの頭を作ってやれってもんです。子供は逞しく育ててくださいよ。
で、そんな大人たちの攻撃をのらりくらりとかわすポッポがスゴイ!!
頭が良くって口が上手い。なんて信用ならない人間なんでしょう。
いやぁ、私もこういう人になりたいよ。
でも、ポッポの「人生勝ち続けなければ意味がない」ってのはビミョ〜だなぁ。
最初から「努力する過程に意味がある」とか思っている人って、結局その程度の努力しかできない人だとは思うし、それ位の覚悟で物事に挑まなくっちゃ、本当の意味での達成感や満足感ってのは得られないと思うんだけどね。
それでも、勝つために努力した結果の敗北なら、得るモノはあると思うんですよ、私は。
にしても、高校野球って、学校やら監督やらの大人サイドから見ると、長期計画で自力をつけて強いチームを作ろうって話にもなるんでしょうが、子供サイドからしたら、たった3年(正確には2年半?)しかない。そりゃ、自分を甲子園へ連れて行ってくれそうな学校・監督のもとに集っちゃいますよ。そんな大金はたかなくってもね。
(って、そんな話「クロスゲーム」にもありましたねぇ。)
ってか、結局はスゴイ才能を持った子が入ってきたら、ここぞとばかりに「チャンス到来!!」って感じになるんでしょうよ。
高校レベルだったら、一人の天才がいれば甲子園くらい行けそうですもの。
(実際に高校球児だったワケではないので、あくまで想像ですが。)
ところで、野球マンガってピッチャーが主人公だと、すごい才能を持っていたり、とにかく根性だったり、精神論だったりってなりがちなんだけど、キャッチャーや監督が主人公だと、配球とか戦略とか、すごくゲーム性が上がって、また違ったタイプのマンガになってオモシロイですよね。
(コレもそうだし、「おおきく振りかぶって」も実は阿部が真の主人公だと思ってます。)
特に野球経験のない私がそう思うんですもの、野球少年だった人には、
ゼヒゼヒ読んでもらいたい、今週の1冊なのでした。
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